富士山に登ってみた
この夏、すけぞぉは富士山に登ってきました。
初の富士登山に挑戦です。
なぜ突然富士山に登ろうと思い立ったのか?
それは今年(2013年)の6月22日に富士山が世界文化遺産登録されたからです。
これは日本国民として、そして静岡県民として大変喜ばしいことです。
せっかくの機会だし…ということで富士山に登ることを決めました。
富士宮口から登山
富士山には富士宮口・須走口・御殿場口・吉田口と4つの登山ルートがあります。
今回は富士宮口から登ることにしました。
自宅から一番近い登山口だし…という安易な理由(笑)
事前にインターネットで富士山の口コミを調べてみると、富士宮口は歩く距離は一番短いが、傾斜がきついと書かれていました。
他のルートは距離は長いが、富士宮口と比較すると傾斜が緩やからしいです。
どの視点でルートと選ぶのか?一つのキーポイントになりそうですね。
ちなみに吉田口(山梨県)ルートが4ルートの中でもっとも登山者数が多いそうですよ。
※今回は富士登山は静岡県富士宮口からの登山なので、記事の内容はすべて富士宮口からの視点で書かれていますのであらかじめご了承ください。
撮影日:2013年8月31日
富士山とすけぞぉとの関係性
上記にすけぞぉは富士山に登るのが初めてだと書いてありますが、正確には初めてではありません。
さかのぼること約15年ほど前、すけぞぉがまだ小学生だった頃のことです。
時期はいつ頃か忘れましたが、父親に「富士山のクリーン作戦に行こう!」と言われました。
簡単にいうと、ツアーで富士山のゴミ拾いに行くような感じのものだったと記憶しています。
当時の富士山は今では考えられないくらいゴミが落ちていて、一部の登山者のマナーもイマイチだったんですよね。
ゴミ拾いをしてから、山梨県にあった“ガリバー王国”というテーマパークで遊んで帰るというものでした。
現在は残念ながら閉園していますが…
ゴミ拾いでは富士山のどの辺りまで登ったかは覚えていませんが、さほど高いところまでは行っていないと思います。
おそらく5合目~6合目位だと思います。
これは今でも覚えていますが、風がめちゃめちゃ強くて小学生で体重がまだ軽かったすけぞぉは何回か吹っ飛ばされそうになりました。
なので、父親に服を思い切り掴んでいた思い出があります。
そのことがトラウマになっていたわけではありませんが、今日(こんにち)まで登る機会がなかったというわけです。
一緒に登山した友達の“いずー”
今回の富士登山は小学校の時からの男友達と2人で行ってきました。
普段すけぞぉは彼のことを苗字で呼んでいますが、彼のことを他の人に話す場合は、「伊豆」とか「イズー」と呼んで紹介しています。
なぜそんな風に呼んでいるかというと、彼は数年前まで約7年ほど伊豆の東伊豆町で漁師をしていました。
すけぞぉが専門学生の時には何回か遊びに行ったことがあります。
現在は漁師をやめて、地元に帰ってきています。
彼は車好きで、車の運転が大好きなのです。
ということで、今回は運転をお願いしました。
動画内でちょくちょく出てくるので「あぁ~こいつか~」と思って見てやってください(笑)
富士登山の行程
富士登山行程は下記の通りです。
今回、すけぞぉはこんな感じで富士登山をしました。
山小屋には泊まらずに1日で登り&下山のスケジュールです。
■8月30日(金)
PM23:00⇒すけぞぉ宅出発
■8月31日(土)
AM1:00⇒シャトルバス駐車場到着(水ヶ塚公園[静岡県裾野市])&仮眠(車中泊)
AM5:00⇒起床&登山準備
AM5:30⇒シャトルバスのチケット購入
AM6:00⇒富士山富士宮口5合目までシャトルバス出発(始発バス)
AM6:40⇒5合目到着&富士登山スタート
PM13:50⇒富士山頂上(3776m地点)に到着&下山
PM18:30⇒5合目に到着
PA18:50⇒シャトルバスで水ヶ塚公園に向けて出発
PM19:30⇒公園到着
■9月1日(日)
AM1:00⇒すけぞぉ宅到着(帰りに夕食したり、仮眠有)
こんな感じの行程です。
弾丸ではあって、少々慌しかったですが、それも弾丸ならではかな~と思います。
気圧の変化で耳がキーン&高山病に気をつけろ!
上記に書いてある通り、前日の1時に駐車場に到着しました。
トイレに行こうと車を出ると外はかなり冷え込んでいました。
防寒着はもちろん持っていきましたが、そこまではタンクトップ姿でしたからね(笑)
また、駐車場に到着するまでに富士山スカイラインというクネクネした山道を車で登っていくのですが、徐々に変化するため、耳がキーンでした。
駐車場の場所でもすでに酸素が少し薄いように感じましたね。
富士山の頂上まで本当にたどり着けるのかちょっと心配になりました。
富士登山に行く前に「富士山登ってくるよ~」といろんな人に言いました。
返ってくる言葉は必ず「高山病に気をつけろよ!」でした。
でも高山病ってどうやって気をつけるんだろう?
とにかく苦しくなったら、その場で休んでから下山した方がいいらしいですね。
上に行けば行くほど酸素は薄いわけですからもっと苦しくなります。
登山では“降りる勇気!”というのが大事だそうです。
すけぞぉの父親やベテラン登山者が言っていました。
例えば、頂上まであと数十分の場所で体調が悪くなったとしても、頂上までは行かずに下山する。
そこまで行ったら頂上まで行きたくなってしまいますよね。
体調だけではなく、天候も同じことが言えます。
とにかく楽しく安全に登山するためにはそういった決断も時には必要だということです。
登山経験者が言うのですからこれは間違いのないことでしょう。
水ヶ塚公園から見える夏の朝富士山
上記の富士山の行程にも書いてある通り、登山日の朝は5時に起床しました。
夜中に水ヶ塚公園に着いたときは当然暗くて富士山の姿は見られませんでした。
しかし、朝起きてみると目の前絵でバッチリと富士山が見えました。
当然カメラで撮影しましたよ。
朝の5時~6時過ぎくらいまでの間に何枚か撮影したのですが、夏の富士山のいろんな顔(姿)を見ることができました。
写真の上から順番に時間の経過となっています。
「1時間の間にこんなに変化するんだー」と新たな発見でした。
個人的にオススメなのが上から3枚目の写真。
朝日で富士山が赤色になります。
これがすごく綺麗でした。
マイカー規制って何?
皆さんはマイカー規制って知っていますか?
登山をしない人はピンとこない人もいるかもしれませんね。
字の通りなんですが、“車で行くことができません”ということです。
本来であれば、登山のスタート地点である5合目まで自分の車(マイカー)で行くことができます。
しかし、夏の富士山は毎年たくさんの登山者が訪れます。
たくさんの登山者が一気に訪れた場合、5合目の駐車場に停められなくなる人も出てくるし、事故やトラブルにもなりかねない。
ということで一定の期間は車で5合目まで行けないように規制をかけるのです。
マイカー規制の期間はその年や登山ルートによって多少異なりますが、2013年の富士宮口の場合は7月12日(金曜日)17時~9月1日(日曜日)17時です。
したがって、マイカー規制中はシャトルバスかタクシーでなければ5合目まで行くことができません。
今回すけぞぉが登山をしたのは8月31日でマイカー規制中だったので、シャトルバスに乗って5合目まで行きました。
シャトルバスの駐車場・時刻表・料金の詳細
■シャトルバス駐車場について
上記に書いてある通り、マイカー規制中はシャトルバス駐車場に自車を停めます。
すけぞぉが停めた水ヶ塚公園の駐車料金は1000円でした。
ただし、1時間以内だったら無料と書いてありました。
富士登山をする人は絶対に1時間では帰りません。
しかし、公園に遊びに来た人や富士山を撮影しに来た人なら1時間以内で帰る人も居るでしょうから…その人たちのためですね。
■シャトルバスの時刻表・料金について
シャトルバスですが、始発は朝6時、最終が夜22時まで出ています。
約30~40分に1本間隔で運行しているので長時間待たされるといった問題はないでしょう。
料金は往復で大人1300円です。(水ヶ塚~富士山5合目の場合)
小人は半額の650円です。
片道分だけでも購入できますが、1000円オーバーします。
別の登山口方面に下山する人やマイカー規制後に誰かに5合目まで迎えに来てもらう人以外は片道切符を買う必要性がありません。
往復を買いましょう。
強風の影響で顔がまっくろくろすけ
最初は順調に登っていたのですが、7~8合目あたりから急に風が強くなってきました。
風が強すぎてその場を動けなかったことも何度かありました。
富士山の固まった溶岩?(よくわからないですが…)の粒子みたいのが強風で顔に当たりまくりでこれが地味に痛かったです。
そんな攻撃を何度も食らっていると、ススのように顔が黒くなっていました。
顔だけではありません。
口の中に入ってきて、口の中がジャリジャリ。
耳の中も真っ黒。帰ってから耳かきで掃除したら黒さがハンパなかったです。
また、サングラスをしていたのに隙間から粒子が入り込んできて、目が痛い。
登山時の強風は前に進めないだけでなく、こういったこともあることを知りました。
頂上手前の火山口
頂上の少し手前には火山口がありました。
巨大な穴みたいにくぼんでいます。
火山口とは火山が噴火する場所(穴)のことです。
富士山は休火山(噴火活動を休んでいる状態)であるとかなり昔に習った記憶があるのですが、専門家から言わせると現在の富士山は活火山らしいです。
詳しいことはわからないのですが、地味に噴火活動をしているということなんでしょうか?
それともいつ噴火するかわからないからそういう風に言われているんでしょうか?
とにかく今富士山なんか噴火されたらひとたまりもありませんね。
東海地震の影響で噴火してしまうと言われていますが、本当に実際にいつどのタイミングで噴火するかはわかりませんね。
考えれば考えるほど恐ろしいです。
火山口を覗き見てみましたが、結構怖かったです。
ふと、覗き込んでいるときに強風が吹いたら穴の下まで落ちちゃうんだろうなぁ~なんて考えたら鳥肌が立ちました。
富士山の頂上に到着!
強風に耐えながら何とか富士山の頂上(剣ヶ峰[けんがみね])に到着しました。
“頂上まで登ってきたよ~”っていう証拠の記念撮影もバッチリ撮りましたよ!
頂上は思ったほど寒くなかったです。
というのも7~8合目は風が強くて体感的には寒く感じました。
でもきっと気温で考えてみたら同じくらい?かな。
景色は雲ばかりでガスってしまっているところもありましたが、まぁこれはしょうがないでしょう。
あまり聞きなれないかもしれませんが、頂上には“三角点”ということについて書かれていました。
緯度・経度・標高がきちんと求められ、示されています。
これは場所の正確な位置を示すのに大切なものであり、地図作りでも大変重要なものだそうです。
また、頂上には富士山測候所(観測所)という気象庁の気象台があります。
現在は閉所していますが、自動観測は行っている模様です。
知識がないので正しいかわかりません。
その写真の一部が下記です。
下山時は雨と強風で撮影NG
動画を見ていただければわかりますが、下山時の映像はまったくありません。
下山をはじめてすぐに雨がパラパラと降ってきました。
その時は風があまり吹いていなかったので気にも留めずに歩いていました。
しかし、ちょっとすると雨や風が強くなってきました。
さすがに途中で止まってカッパを着ました。
雨や風で体力が奪われるし、思うように前に進めません。
とりあえず危険がないようにこまめに休憩を取りながら安全に下山しました。
正直とても撮影している余裕はありませんでした。
本来下山できる時間の2倍近くの時間がかかってしまいました。
それでも安全に下山できたことが何よりだと思います。
本当に山の天気は変わりやすいな~と思った瞬間でもありました。
外国人登山者に声を掛けられた
下山途中に外国人登山者に声を掛けられました。
若い男女だったのでおそらくカップルじゃないかと思われます。
声を掛けてきたのは男性のほうです。
日本語を話せないところを見ると、日本在住ではなさそうですね。
それでも最初に「すみません…」と言っていたような気がしましたが、イマイチ聞き取れなかったです。
自分達が持っていたパンフレットの頂上を指差しています。
どうやらここが指差しているところが本当に頂上か、聞きたかったようです。
というのは外国人に話しかけられた位置から本来は頂上が見えるんですが、ちょうど雲がかかっていてまったく見えなかったのです。
パンフレットではもう少しで頂上だと書いてあるのに頂上が見えないから不安になったんでしょうね。
彼らの言いたいことはわかったので、こちらとしては「あそこが頂上だけどガスっていて今は見えていないだけだよ」と言いたいのですが、そんな英語は話せないし…
それじゃ…と思って、「テンミニッツ!!(10分)」と言いました。
そしたら彼に伝わったようで「パーフェクト!!」という言葉が返ってきました。
とりあえず“頂上まであと10分程度で着くよ”ということを伝えることができました。
よくわからなかったけど、自分の英語が伝わったのがちょっぴり嬉しかったです。
これを機に本格的に英語を勉強しようかな!なんてね(笑)
富士山はいつまで登れるの?
2013年の富士宮口でいえば9月2日の正午から冬季閉鎖に入ります。
ただ、富士山に登れなくなるというわけではありません。
閉山式後も登ることはできるのですが、閉鎖後の登山は自己責任になるそうです。
閉鎖するということは登山リスクが高まってくるということだと思うので、個人的には登らないほうがいいと思いますが…
とにかくすけぞぉは山にあまり詳しくないですから絶対に登らないですね。
これぞ富士山料金!ジュースの高額な値段
山小屋がある場所(休憩場所)には自動販売機があり、飲み物が購入できます。
ただ、その料金に驚きました。
下記の写真を見てください。
飲み物1本400円って…高すぎだろ!
運搬や管理が大変だから値が張るのはわかるけどさ…
たぶんこの400円がマックスの料金だと思います。
5合目に近いほど値段が安くなります。
すけぞぉが見た中で一番安いのは1本200円だったと記憶してます。
これじゃあ誰も買わないんじゃない?
少なくてもすけぞぉが見ていた限りでは誰も買っていませんでした。
富士山に登る人のほとんどはその事実を知っているので飲み物を持参してきます。
もちろんすけぞぉも登山前にコンビニで購入しましたよ。
飲み物だけではありません。
頂上近くのトイレは1回使用が300円と書いてありました。
しかも、ちゃっかりお金を徴収する人まで居ましたよ。
さすが富士山料金!といった感じです。
事前準備が大切
登山をするにあたり、事前準備は非常に大切です。
とはいえほとんど登山したことはないし、偉そうに言える立場も経験もないのですが…
実はすけぞぉの父親は登山が好きで、毎年どこかしらの山へ登りにいっています。
聞いたところによると富士山だけで10回前後は登っているらしいです。
父親は当然のように山岳グッズを一式持っていました。
今回の富士登山にあたり、すけぞぉも山岳グッズを購入しようかと思いましたが、今後登山をする予定も特にないし・・・
ということで、トレッキングシューズ(登山靴)や登山杖、リュックサックなど一通りのものを貸してもらうことにしました。
自称、山登り上級者である父親に事前に山登りについて色々聞いておきました。
「カッパは持っていけ!」これだけ何度も言っていました。
「富士山は他の山とは違って雨や風を凌げるところがない!」とも言っていましたね。
行くときは天気がよくても山の天気は変わりやすいし、頂上は地上との気温差が10度以上あるから、カッパが防寒着にもなるとのこと。
ということでカッパは必需品らしい。
その他には着替えやタオル、帽子、食べ物、飲み物などは最低限必要なものだと教えられました。
忘れないようにリュックに入れて準備完了です。
とにかくすけぞぉは登山初心者なので細かいことも色々聞いておきました。
事前準備というのは持っていく物だけではありません。
登山ができるだけの体力をつけておくことも重要です。
普段すけぞぉはデスクワークばかりで体力はほぼないです。
ということで富士登山計画を立ててからは夜歩いたり、自転車に乗ったりと少しだけではありますが、運動をしました。
しかし、その程度の運動では甘かったです。
すぐにバテて、何度も休憩…登山時間も大幅に掛かってしまいました(涙)
富士山で撮った写真のあれこれ
■すけぞぉのドヤ顔
まだ富士山に登ってもいないのにドヤ顔するというよく分からない1枚。
あえてセリフをつけるとしたら「どう?サングラス似合ってるでしょ?」ってとこかな(笑)
■下から富士山
5合目で上に向かって富士山を撮影しました。
富士山がこんなに黄色や緑っぽい部分があるなんて知らなかった。
このときは天気もバッチリだったよ!
■爆発寸前のメロンパン
登山途中でお腹が空いたので腹ごしらえ。
気圧の変化でメロンパンがパンパンに膨らんでいました。
■富士山斜面×雲
完全に格好つけて撮った写真です(笑)
でも、自分で言うのもなんだけど結構この写真好きだわ~。
■鳥居×すけぞぉ
頂上少し手前にあった鳥居と一緒に写真を撮りました!
■頂上浅間奥宮
標高がもっとも高いところ(剣ヶ峰)の手前にあった頂上浅間奥宮。
お参りできるところがあったので、お賽銭をしてきましたよ。
富士山に登ってみて・・・あとがき
富士山に登ると“人生観が変わる”とよく言われます。
実際に富士山の山頂まで登りましたが、人生観が変わったかどうかはよくわかりません。
運動不足に加え、悪天候(強風、雨、霧)があったので、登りに6時間半、下山に4時間半かかりました。
シャトルバスに乗っていた時間を含めると約12時間、富士山にいたことになります。
山小屋に泊まっていないのに半日も富士山にいるなんて、考えてみたらすごいな。
とにかく登山後も数日間はものすごい筋肉痛で苦しみました。
なので、今すぐには「また登ってみたい!」という気持ちにはなれないというのが正直なところです。
だけどいつかまた「あの時の達成感を味わいたい!」と思う時がくるでしょう。
まだ、吉田口・須走口・御殿場口と3つの登山ルートがあるので、いつか達成してみたいなぁ。
その時は、今度はバテないようにしっかりと準備したいと思います!
とりあえず、目標であった富士登山ができて一安心&満足です。
高山病にもならなくてよかったです。
記事作成者:すけぞぉ
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関東在住の際、富士山に3回登りました。
もう10年以上前の話ですが、登山者はまばらというかほとんど見当たらなく
自販機は確か200円か300円だったような…。
今回の記事で、また登ってみたくなりました。
3回も登っているんですか、すごいですね。
せっかく世界文化遺産に登録されましたからこの機会にぜひまた登ってみてはいかがでしょうか。